ドストエフスキーと村上春樹

先月に引き続き東京外大の公開講座へ。

東京外国語大学公開講座「甦るドストエフスキー 『罪と罰』と『カラマーゾフの兄弟』の世界」
第2回 2009年6月13日(土)
「黙過」のリアリティ -イワン・カラマーゾフの悲劇
講演:亀山郁夫 東京外国語大学長

前回の教訓からスタートぎりぎりではなく40分ほど前に到着したのに講義室はすでに半分以上の人が。
はじまるまでも映像が流され、退屈しない。最近の大学の設備はいいですね。

そして講演スタート。
亀山学長は本当に聴衆のつかみがお上手です。笑いの手の入れ方が絶妙。
村上春樹の新刊1Q84はカラマーゾフの兄弟のモチーフがこめられているそうで、書評(解説?)を頼まれ現在読んでいらっしゃるとか。
1Q84、すごい話題ですね。3日ほど前のニュースであちこちで売り切れ続出、というのをやってましたが、私はどうしても村上春樹の本が読めない。なんでだろう・・・ノルウェーの森、1ページでアウト、それ以降の本もことごとく社会現象になっているのにどうしてだ、読み進めない。翻訳もの、カポーティの短編集はOKだったが、グレート・ギャツビーの訳はだめだった。。。でもあれからしばらくたったことだし、もう一度チャレンジしたい。
村上春樹ファンは男性が多いそうですね。学長いわく、男性でないと理解できない、共感できない部分が多いとか。それでも最近女性ファンが増えているのは、時代がモノセックスになっているからなのか、とか。
海外でもファンが多い村上作品、文体が独特ならその翻訳者の苦労もさぞ、だろう。

ドストエフスキーの文体、口述筆記で、ほかのどの作家とも一線を画する。
村上春樹の文体もドストエフスキーに似て口述筆記しているのではないか、というような独特のリズムとリアリティがある。
「カラマーゾフの兄弟」の父殺しとイワンの罪の認識。父殺しの「海辺のカフカ」、きっと続編がかかれるはず。

今回もあっという間の1時間半。ドストエフスキーの世界観、村上春樹、翻訳という過酷な仕事、などなど内容満載。
昨年、マリインスキー劇場での世界初演オペラ「カラマーゾフの兄弟」をご覧になったそうです。そしてこのオペラ、2011年に日本での上演が決まっているとか!ってことは2年後もマリインスキー劇場&ゲルギエフ、来日が決定してるってことですね。

飛田給駅から東京外大までの道、背の高い緑の木立、広い空。とても東京都内とは思えない落ち着きで、ふるさとに帰ったみたい。心が穏やかになります。
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by felice_vita | 2009-06-14 09:24 | 読書
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