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読売日響第520回名曲シリーズ@サントリー

定期公演がゲルギーウィークにかかってしまったので振替です。

2009年11月21日(土)18:00@サントリーホール
読売日本交響楽団
指揮:ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー
コンマス:デヴィッド・ノーラン

《オール・チャイコフスキー・プログラム》
◆チャイコフスキー:
 交響的バラード〈地方長官〉
 幻想序曲〈テンペスト〉
 組曲第1番
 戴冠式祝典行進曲

78歳のロジェストヴェンスキーさん、ゆっくりとした足取りで登場され指揮台のない譜面台の前へ。長い指揮棒を手にもち魔法使いのスティックのように振り下ろすと切れのよい音楽がながれます。
棒を持つ右手、それ以上に雄弁な左手と、時に両手は指揮台の上においたまま軽くリズムを刻むように頷くだけで、美しい音楽ラインが流れるように紡ぎだされてきます。

今日の殊勲賞はオーボエの蠣崎さん。読響、また他のオケのオーボエ首席の方も皆さん美音なのですが本日の蠣崎さんの音色はわかりやすくいうとプッチーニ的というのか、甘美さの中に悲劇性が見え隠れしているというのか。人の声でしかできないレヴェルの音なんですね、もう。いやはや今夜は酔いました。
プログラム構成が面白く、どの曲もチャイコフスキーなんだけど、次の時代のロシア作曲家につづくものが見え隠れするものでした。
前半2曲、後半2曲、しかも最後の祝典行進曲は演奏時間5分でありながらインパクト大。国威発揚~
オリンピックを先取りしたような気分。それもバンクーバーはすっとばして2014年のソチ。芸術大国ロシアの演出が今から楽しみになってきました。って気が早すぎですが(笑)。この曲では金管隊がお見事で、デフレも吹っ飛ばす勢い。
チャイコフスキーって、人間のツボがわかっているというか、ストレートに自分を出せない日本人には、かように自分の感情を正直に表出したい願望を見事に代弁してくれるのだよな。

ところで在京オケもそれぞれ客層の違いがありますが、同じ読響でもシリーズによってずいぶん客層が違うものですね。名曲シリーズは女性が多い気がします。そのせいか拍手も控えめというのか、弱い。。。どう考えてもブラヴォーやろ、ってところでも静かで、先月のスクロヴァチェフスキーさんのショスタコとのあまりの違いにびっくりです。叫びたい心をぐっとおさえておりました私です。

あ、あと毎回配られる読響月刊オーケストラによると、下野さんのチェコフィルデビュー、成功裏に終了したようです。(ショスタコのチェロコンでソリストが”楽譜を大幅に端折るハプニングがあった”そうで・・ それでもオケと”一致団結して危機克服”したそうです)
明後日はブロムシュテットさん&チェコフィルのブルックナーNr8!
次年度の在京プロ見てるとブルックナーイヤーでございますよ。新日フィル、2010-2011シーズン(2010年の9月から!)まで発表になっておりました。
東響のブル9とテデウムは気になります。
by felice_vita | 2009-11-21 21:34 | 国内オケ
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