2010年2月20日(土)14:00@サントリーホール
大阪フィルハーモニー交響楽団 第47回東京定期演奏会 指揮:大植 英次 ピアノ:フランチェスコ・ピエモンテーシ コンマス:長原幸太 シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調 作品54 ♪アンコール(P独奏) ガーシュイン:Embraceble You ストラヴィンスキー:火の鳥 ファイナル モーツァルト:ソナタK282第1楽章 R・シュトラウス:アルプス交響曲作品64 ♪アンコールR・シュトラウス:4つの歌より「モルゲン」Op27-4 1年ぶりの大フィル、今夜は絶好調! 1年前のマラ5はちょっとした事件(それもネガティブ、正直私は大フィル・大植さんと決別しかけた)でしたが、汚名返上の一夜となりました。大阪で2度の定期を終えた後ですので今夜は3回目、安心して聞けます。もともと大フィルってエンジンかかるのが遅いので、昨年のように東京スタート→大阪、という形は、アウェーの東京での評判には悪影響を与えるかと。 >来年度の2月定期は木金大阪、ショスタコ9、ブルックナー9、おそらく翌日土曜日が東京か? その点今夜は磐石の布陣で挑んでおり、私の好きな大フィルサウンドを心から堪能できました。 前半のシューマンのPコン、みずみずしい独奏、オケとの息もあっておりこれぞロマン派!の王道演奏を楽しみました。アンコール3曲、考え抜かれた順番ですね。ガーシュイン、美しい。 1983年スイス生まれ。柔らかく温かみのある音色を奏でるピアニストでした。 後半のアルプス、期待通り、いえ、期待以上でした。 いったい舞台上には何人乗っているのかわかんない(舞台裏もトラの金管隊)大編成、それをしっかりコントロールした締まった大音声演奏を聞かせた大植さん、お見事。 これこそ私のすきな大フィルの音、です。 繊細だけど細すぎない、温かみのあるヴァイオリンパートは在京オケではなかなか聞けるものではありません。在京オケの弦は洗練され鋭いのだけれども、どこか冷たくて。大フィルの弦はいわばその対極。 コンマス長原くんもすっかりコンマス職が板についてますね。中間管理職?としての役割をきっちり果たしていて。 あとオーボエ、美音でした。どなたなのかしらん。加瀬さんが東京に移籍されてからしばらくオーボエは苦しい時代が続いていた記憶があるのですが今回はそれを感じさせないものでした。 一昨日のブルックナー9番@オペラシティでは大音量がうるさく感じられ音楽の美しさを堪能することができなかったのに比べ、本日のサントリーではそれを十二分に体感できました。 大植さん&大フィルとR・シュトラウスはかなり相性がよいのだと思います。(このコンビでの名演奏、というと私の中ではフェスのR・シュトラウスの「英雄の生涯」です) それにしてもつくづく大フィルってラテン的というか、はまるとものすごい音楽を聞かせてくれますね。本日は久々に泣きそうに感動的な演奏を聞かせてもらいました。 瑕疵のない完璧なお手本のような演奏ばかりが感動を呼ぶのではないのです。
by felice_vita
| 2010-02-20 23:26
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