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シーズンオフでもバイロイトの旅

バイロイト音楽祭まで1ヶ月少々、音楽祭以外のバイロイトは人口63000人の静かな街である。石畳の街並みはドイツの典型的都市というよりもどちらかといえばイタリアに近い気がする。
音楽祭のないバイロイトとはいえ、オペラファン、ワーグナーファンには見所は十分。特にワーグナー博物館はファンにはたまらない。ワーグナーに関する全てが(ドイツ語で!)ここに記されているのだ。(逆に言えば、ファンでなければこれほど苦痛なところはないかもしれないが)

シーズンオフでもバイロイトの旅_f0041305_2227012.jpg緑に囲われたプロムナードの突き当たりにある洋館。ドイツの多くの都市と同様に第二次大戦でこれ以上ないというくらい破壊されつくされたが、現代になって再建され、現在は地下1階、地上3階の建物が復活。入り口を入りまっすぐ進むとコンサートがしばしば行われるホール、その奥の窓越しにはワーグナー博物館のほかに3つの博物館が並ぶ界隈が揃って面する池がある。このホールではピアノ演奏のほかにも、毎時近くCDの演奏が行われている。素晴らしい音楽が館内の隅々にまで響き、まるで生演奏を聴いているかのようだ。建物、インテリア、資料が見事な調和で存在する。
並びにはフランツ・リスト博物館もある。

バイロイトは駅から少々離れた位置に見所が点在している。中央駅から南に進めば辺境伯オペラハウス、新宮殿、ワーグナー博物館が、そして駅から北に進めばバイロイト音楽祭の行われるフェストシュピールハウス(祝祭歌劇場)がある。北にはフェストシュピールハウスしかない、といっても間違いではない。しかしながら駅前からまっすぐ北へ伸びる道は、「ヴァルキューレの騎行」をBGMに車を飛ばすのにふさわしい一直線な道路である。


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バイロイトは小さな街だが、少し足を伸ばせば緑が広がり、そして素晴らしい温泉、公園も存在する。中でもエルミタージュと称される公園はミュンヘンにあるニンフェンブルク宮殿を一回り小さくしたよう。美しく刈り込まれた緑の垣根、噴水の数々、ホテルにレストラン、etc。日本では考えられないことだが入場料無料で一日楽しめる。もし近くに暮らしていれば毎週末ここで過ごすだろう。



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ニュルンベルクからだとアウトバーンで40分程度。地図から見ると空港もあるらしいが音楽祭の季節にジェットセッターが訪れるためのものだろうか。

ニュルンベルクは街自体も美しく、周辺にはフランケン地方のスイスと呼ばれる美しい緑とロッククライミングの名所、そして少し足を伸ばせばバンベルク、バイロイト、アンスバッハ・・・
ドイツは奥が深い。
by felice_vita | 2006-06-22 22:40 | 海外旅行
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