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大阪センチュリー第117回定期@ザ・シンフォニーホール~2006聴き納め

滅多に聴かない大阪センチュリー交響楽団の定期を聴いてきました。12月になると無性に聴きたくなる新世界からを本場チェコのエリシュカさんが振られるということで先週急遽チケットを取りました。
開演15分前の18:45からエリシュカさんによるプレトークつきという美味しい定期です。

プログラム
A・ドヴォルザーク:交響詩「真昼の魔女」作品108
A・ドヴォルザーク:交響詩「野鳩」作品110
休憩
A・ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調作品95「新世界より」

管弦楽:大阪センチュリー交響楽団
指揮:ラドミル・エリシュカ
コンサートマスター:川崎洋介

きっかり19時まで行われたエリシュカさんによるプレトーク、ものすごく参考になりました。ドヴォルジャークの親交、人となり、そして今回とりあげる交響詩の説明と、余すところなくお話いただき理解が深まり、最後には「日本の皆さんにこのようにドヴォルジャークを愛していただき感謝しております」のコメント。こちらこそ、の心です。
エリシュカさんはドヴォルジャーク協会の会長でもいらっしゃるそうで、いってみれば(故)黒澤明監督が「黒澤、日本映画を語る」と同等のプレトークなのですね。交響詩2曲はいずれも民俗叙事詩、伝統文学から題材をとられた、作家、K・J・エルベン氏による「花束」からの曲。解説どおり物語の進行にぴったりと合わせられた音楽の運びで、「あぁ、ここが子どもがごねている表現ね」「ここで魔女がやってきた!」「葬送の音楽だわ」「再婚のお祝いね」「前夫の嘆きの声」、、、とよくわかります。そしてエリシュカさんの話されるチェコ語が、この今回演奏された2曲の音楽と本当にぴったり。話される言語が音楽なんです。音楽とは生活と密接したもの、ということを実感しました。チェコ語ってとても音楽的です。
超メジャーながら生で聴くことの少ない新世界。アーティキュレーション、3拍子の強調と1拍取りの組合せで民族色を出す構成、考えつくされています。

初めてじっくりきくセンチュリーの音楽。
管がしっかりしています。特にフルート、オーボエが秀逸。お隣同士で美しい音のリレーをされています。トロンボーンもわくわくします。弦については人数を倍にしてもう少ししっかりした音だったらよかった気がします。大フィルに慣れた耳にはどうして弦が弱い。tuttiになると管に負けてしまうんです。弦1列目の音しか聞こえてこない感触で。
でも初めてのセンチュリー定期。プログラム冊子も違いますね。ステージ上のレイアウト、演奏家の名前と対比されているのがわかりやすくてこれはとってもよいです。他の楽団でも採用して欲しいです。
観客の年齢層も大フィルとは随分違って興味深かったです。ちょっと年齢層高め?C席だと年間定期でも安いので会員入り考えます。
by felice_vita | 2006-12-16 00:17 | 国内オケ
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