ギリシャ・ローマ文学に現れる夢

地元で開催された近隣大学公開講座を聴講。
久しぶりに触れるアカデミアの世界。学生時代、なんでもっと真面目に、もっとたくさん、学んでおかなかったんだろう。
講師は東京外大の先生、さきのノーベル賞受賞4博士にも共通する対象に対する姿勢。1時間半があっという間にすぎてしまった。

ギリシャ語で、夢=オネイロス、睡眠中の幻覚=エニュプニオン。
アルテミドロスの『夢判断の書』でいわく、”・・・すなわち夢が睡眠中の幻覚の異なる点は、夢が未来のことを表すのに対し、睡眠中の幻覚が現在のことを表すという点である。・・・”
なるほど。よく見る「仕事に追われる夢」「仕事で大失態をおかす夢」っていうのはオネイロスではなくエニュプ二オンなんだな。
ギリシャ語ではたった一言で表す概念、言葉があるっていうのがすごい。
かの国では古代から夢占い師が職業として確立していたってのも。
ギリシャ・ローマの文学では頻繁に夢について語られる場面が現れ、それが重要なモチーフ、悲劇の暗示になっている。
紀元前8世紀にはすでにこのような作品が書かれているなんて。
現代、自然科学の進歩はすさまじいのに、人文科学の分野って全然進歩してないのか、むしろ人間性は退化しているのか。

ホメロス『イリアス』『オデユッセイア』、ヘロドトス『歴史』、アイスキュロスの悲劇、ソポクレス『エレクトラ』・・・
どれも世界史の授業で名前と作品の組み合わせは暗記したものの中身にはまったく触れたことがなかった。日本文学も私にとっては同様なんだけど。最近、オペラの素材洗いのためさくっと内容みていると神話、古典って本当に偉大だわ。
そういえばイタリアでは小学校でダンテ『神曲』を暗誦させられる、とか。
私のころは『平家物語』『徒然草』『枕草子』が暗誦の定番でいやいやながら覚えていたけど、あの頃覚えたものって今でも覚えているもので、いまごろになってそれに感謝しているんだけど、もっと古文・漢文を真面目にやっておくんだったと激しく後悔。
音読の宿題って、ものすごーく奥が深いものだったのかも。
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by felice_vita | 2008-10-11 23:50 | 日々雑記
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