カテゴリ:海外オケ( 55 )

ロシア÷(イタリア×オーストリア)=?

パッパーノ指揮のウィーンフィル、曲の組み合わせを云々するまでもなく、ぎりぎりショスタコスタートと同時に帰宅、スイッチオン。

昨年のゲルギエフ&マリインスキーの怜悧で鋭角な10番が強烈で、それに比べるとウィーンフィルのものは、楽曲より先に”ウィーン・フィル”が来てしまう、良いのか悪いのか、これは好みの問題でしょうが、シャープな中に軽快さと豊穣さがあいまって、まるでニュー・イヤー・コンサートを聞いているみたい。
なんと典雅なショスタコーヴィチ。「会議は踊る、されど進まず」

この曲聞きながら、記念すべき小澤さんの2002年のニューイヤーでのヘルメスベルガーの悪魔の踊りを思い出したのでした。
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by felice_vita | 2010-12-08 22:26 | 海外オケ

作曲家ブーレーズ(!)

昨日に引き続いてのFM、ウィーンフィル特集(2010.3)。

「交響曲 第3番 作品27“夜の歌”」 シマノフスキ作曲
「バレエ音楽“遊戯”」 ドビュッシー作曲
「ノタシオン 1,7,4,3,2」  ピエール・ブーレーズ作曲

本日はP・ブーレーズ指揮。演奏曲は昨日と同様、前半に現代モノ、後半ドビュッシー。ウィーン・フィル、定期で毎度このプログラムでも満席ってすごいわ。聴衆に対する挑戦。やっぱウィーンって・・・伏魔殿?!
作曲者自身により指揮される曲ってたいてい新しいから初聞き、そうなるとどこで曲が終わったのかわかんないのが難点ですな。
ドビュッシー聞いてほっとして、さらにデュトワのベルリオーズのローマの謝肉祭聞いて安心するっていう(かつてのN響アワー、&私の目覚ましアラーム)、、、そんなプログラム構成でございます。明日はパッパーノ指揮。モーツァルト→シベリウス→3曲目がショスタコーヴィチの10番・・・食べ合わせ的にはどうよ。。。タコ10は好きだからいいんだけどさ。
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by felice_vita | 2010-12-07 21:13 | 海外オケ

作曲家マゼール

今日からFMがウィーン・フィル特集なので、急いで帰宅、8時前にラジオのスイッチON。
?????
一瞬、チャンネル間違ったかと思いました。
めっちゃ現代音楽というのか、ジャズなのか、映画音楽(戦場のナントカ、っていうタイトルがぴったり系)なのか、と思ったら。
「組曲“1984”」ロリン・マゼール作曲
指揮のマゼール氏ご自身の作曲でございました。
なんというのか、、、サイレンが聞こえたときは自分宅の外からの音かと思いましたよ。

後半のドビュッシー”海”、おとついのFM、N響とはえらい違い。
ものすっごい高波の海でございましたよ。
N響の海は、浮世絵の高波と富士山のようで牧歌的、マゼール&ウィーンフィルの海は白鯨を追っかけているようで、タイタニックも沈んじゃう激波。
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by felice_vita | 2010-12-06 21:10 | 海外オケ

熟達のPMFオケ

サントリーホールに足を運ぶのはなんと4ヶ月ぶり。これからもPMFだけは聴いていきたいです。

2010年8月4日(水)19:00@サントリーホール
PMFオーケストラ東京公演
指揮:ファビオ・ルイジ
Pf:リーズ・ドゥ・ラ・サール
PMFファカルティ・メンバー
 デイヴィッド・チャン(Vn,METコンマス)、ラファエル・フィゲロア(Vc、MET)、ウィリアム・カバレロ(Hr、ピッツバーグ)

ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
 アンコール:ショパン 
ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調

ピアノのリーズさん、素晴らしい!ここはピアノに聴き入って、オケもどちらかというと掛け合いの伴奏相手として結構いぶし銀的役割を果たしていました。

でもやっぱり後半のブルックナー!!!
どのパートも若さあふれて上手いのですが、今回のメンバー、特にヴァイオリン陣が最高に巧者ぞろい。これだけ音質・音価が揃ったオケってそうそうありません。一昨年のゲルギエフ&LSOのヴァイオリンがこんな感じだったかな。。。すでに熟練の域です。
ルイージさん、ブルックナー合ってるな。イタリアの方ですがグラーツで教育受けられているし以後はドイツ、オーストリア畑、で多分イタリア人だからカソリックですよね、こういうところも関係あるのか、ものすごくブルックナーの音楽観がはまるというのか。そして2年前のPMFと違って今回は力みがないというのか、2年前はオケと距離を感じたのが今回はもっと近い、兄貴的というのか、親密さ信頼関係と余裕があるというのかな。
マエストロのバトンに見事に応え、初めから終わりまで一切緊張感を解くことなく、さにありながら伸び伸びと、時に熟練した職人的雰囲気もかもし出す今年のPMFオケ、すごかった。
1楽章ののっけ、まずはヴァイオリンの美しさにうっとり、2楽章には宇宙を感じ、3楽章、震えました。そしてラスト、終わって欲しくない!と心はオケとともに。

毎回同じ感想ですが若いって素晴らしい!
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by felice_vita | 2010-08-04 23:25 | 海外オケ

ウィーン・プレミアム・コンサート@サントリー

がんばれ、トヨタ!

2010年4月7日(水)19:00~@サントリーホール
トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン
~ウィーン国立歌劇場、ウィーン・フィルのメンバーとその仲間たち~

・「トヨタ・マスター・プレイヤーズ、ウィーン」のための前奏曲『イントラーダ』
・メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」op.26
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調k.219「トルコ風」
 ヴァイオリン:フォルクハルト・シュトイデ
・ウェーバー:クラリネット小協奏曲 変ホ長調op.26
 クラリネット:ピーター・シュミードル
・ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 op.60
♪アンコール:トリッチ・トラッチ・ポルカ

<メンバー>
1stヴァイオリン:エックハルト・ザイフェルト(WP)、ヴェスナ・スタンコヴィッチ(Volksoperコンミス)
2ndヴァイオリン:ペーター・ヴェヒター(元WP)、ビルギット・コーラー(WSO)、シュケルツェン・ドリ(WP)、オレアダ・シュトイデ(WSO)
ヴィオラ:エルマー・ランダラー(WP)、ペーター・サガイシェック(Volksoper)、ヴェラ・ライゲルスベルク(WS)、ミヒャール・マチャシチック(WSO)、
チェロ:フリードリッヒ・ドレシャル(WP)、エディソン・パシュコ(WSO)、ヴェルナー・レーゼル(元WP)、
コントラバス:ヨゼフ・ニーダーハマー(元ミュンヘンフィル)、ゲオルグ・ストラーカ(WP)
フルート:エルヴィン・クランバウアー(RSO)、マティアス・シュルツーアイグナー(WSO)
オーボエ:ヴォルフガング・ツィンメル(WS)
クラリネット:ペーター・ロ一トナー(WSO)
ファゴット:シュテパン・トゥルノフスキー(WP)、ベアトリクス・キス(WSO)
ホルン:ロナルド・ヤネツィック(WP)、ヴォルフガング・ヴラダー(WP)
トランペット:ハインツ・クリストフェリッチ(WSO)
ティムパニ:ミヒャエル・ヴラダー(WS)
※注 WP=ウィーンフィル、WSO=ウィーン国立歌劇場管弦楽団、Volskoper=ウィーンフォルクスオーパー交響楽団、WS=ウィーン交響楽団、RSO=ウィーン放送交響楽団

シュトイデさんのヴァイオリン、とにかくどこをとっても美音です。
シュミードルさん、なんだかずいぶんお歳を召した印象で、もしかして協奏曲でソロ取られるのもこのあたりがラストかなぁ、なんて。
小編成なのにこの音の張りは・・・そしてみなさん、ものすごく楽しそう。指揮者がいないのでお互いのアインザッツは当然なのでしょうが、これがとても頻繁でしかも満面の笑顔で。聴いてるこっちも楽しくなります。
特に2ndVnのヴェヒターさんとドリさん。お互い丁々発止、1stには負けへんで~ってな風で。ドリさん、私1曲目から目が釘付けでした。
ベートーヴェン、弦tuttiの見事さ。なんなんでしょうね、一種魔的な力があります。気合というのか、音と真剣勝負しながら楽しむ余裕。
アンコールは、紹介どおり、”とても速い”ポルカ!でした。一箇所でも自分の入る場所間違ったら大変だわ。
お見事!

世界のトヨタ、アメリカなんかに負けるな!
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先週末が桜満開、ということでしたが、そういうときに限って、寒い、お天気悪い、の東京です。
今日もせっかくの桜が雨に散ってます・・・ スペイン坂。
ところでグランド・コンサート(今年は名古屋のみ)、ブル7やったんですね。PMFもブル7みたいで、マーラーイヤーってよりブルックナーイヤーになってるな。
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by felice_vita | 2010-04-07 23:30 | 海外オケ

ベルリン古楽アカデミー@トッパンホール

大好きなトッパンホールでの演奏会、完売公演、満足度高し~

2010年2月12日(金)19:00@トッパンホール
ベルリン古楽アカデミー
J.S.バッハ ブランデンブルク協奏曲全曲演奏会
 第1番 ヘ長調 BWV1046/第2番 ヘ長調 BWV1047/第3番 ト長調 BWV1048/
 第4番 ト長調 BWV1049/第5番 ニ長調 BWV1050/第6番 変ロ長調 BWV1051

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古楽器をずらりとそろえた演奏会にはあまり足を運んだことがないのですが、今回はさすがさすが!演奏するのは大変そうですが、そこからかもし出される音は確かにこの音楽が作られた頃に披露されたであろうサロンらしい雰囲気がそこここに。ホルンにトランペット、どうやって音程を作っているのかなぞです。これ、音外すな、っていうのが無理な話で(1番はホルン、不安定でしたが、まぁご愛嬌ってことで)。ヴァイオリンも弓を持つ位置が現代楽器よりも結構上のほうで、やはりそれなりの音を出すのにはそれなりの付加が必要なのでしょうね。
1番から先に進むにつれ、どんどん音楽がのってきます。はじまった途端感じたのは、「なんて攻めの音楽なの」ということ。岡田ジャパンに見せてやりたい積極性です。もう片っ端から音を楽しんではります。
右肩上がりで演奏が乗ってくる典型といいましょうか、私の中ではお祭り騒ぎ。
いいもの聞かせていただきました。
ベルリン古楽アカデミー、もとの出発点は1982年東ドイツ。驚くべき哉、公的支援はいっさい受けていない楽団だそうです。
ところで、現在ベルリン州立歌劇場ではヘンデルのアグリッパやってますが、このピットに入っているのはこの古楽アカデミー。今回の来日メンバー、どのように選ばれたのか若干気になるところではございます。
とはいえ金曜の夜、一週間の疲れを癒し、いや癒すというよりも週末を楽しむための力をもらった一夜でした。

さあ、明日からはいよいよバンクーバー五輪開催!
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by felice_vita | 2010-02-12 23:42 | 海外オケ

ゲルギ×マリインスキー ネット中継@サル・プレイエル

明け方からゲルギエフ&マリインスキーのサル・プレイエルでのコンサートの生中継。
チャイコフスキーの3番と6番。
6番、3楽章のあとで派手に拍手とブラヴォーがおこってて、「うわぁここでもあるんか」と思ったが、ゲルギーはなんの躊躇もなくサクサクと4楽章へなだれ込み。演奏する側も慣れてるのね。
1ヶ月ぶりのゲルギーとマリインスキー、ところ変われば演奏変わる。
ゲルギー来日では6番はN響との競演でしたので、このコンビで聴けてよかったネット中継でも先鋭な音。しびれまする。
演奏後の余韻はNHK音楽祭に軍配ですが。

年明け~年度末まではめぼしい来日オケがないので、こまめにネットライブ配信を検索せねば。
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by felice_vita | 2010-01-30 06:29 | 海外オケ

ゲルギエフ&マリインスキー ストラヴィンスキー・プロ【東京千秋楽】

夢の4日間が終わってしまいました・・・ ゲルギー、マリインスキーのみなさん、素敵な時間をありがとう!明日からは札幌2日間なんですね。どこまでタフなんだ!

2009年12月2日(水)19:00@サントリーホール
ワレリー・ゲルギエフ指揮
マリインスキー歌劇場管弦楽団
<ストラヴィンスキー・プロ>
バレエ音楽『カルタ遊び』
ピアノと管弦楽のためのカプリッチョ
 Pf:アレクサンドル・トラーゼ
 ♪アンコール:スカルラッティ ソナタ ニ短調
バレエ音楽『春の祭典』
 ♪アンコール:シチェドリン お茶目なチャストゥーシュカ

昨日のショスタコ公演が頭から離れない。午前中はまだ夢うつつ、(なのに頭に流れるのは何故かチャイコ5番なのが不思議)、正直仕事になりませぬ。
おりしも仕事も貴重な閑散期、明日は本日以上に仕事にならないに決まってるからここは思い切って年休消化に決定、休暇届を提出し、明日はゲルギエフ休暇でございます(笑)。

さて、一夜明け、東京公演もラストとなるストラヴィンスキーです。
結論からいうと演奏&演奏会としては昨日のショスタコがやはり最高でした。それでも今日も楽しい1夜。メインかつ締めのハルサイは、もうおなかいっぱい胸いっぱい、ボリューム&栄養価は高いのに胸焼けはしない、でも忘れられない味、というところです。演奏終わったとたん、「ふぅぅぅ~、すごい」と満足のためいき。
舞台上に並んだいすの数!ホルン2名、オーボエ1名、あとフルート1名でアジア人らしき人が。

プログラム頭から振り返りますと1曲目、カルタ遊び=a card game.  カード、というとpoker spieller、スペードの女王を思い出すところです。日本の「身体はっぷ、、、」とはまったく風情の違うものと思われますが、カルタと聞くとどうもね。ほのぼのしたものを思い浮かべてしまう(実際は百人一首とかはスポーツなんでしょうけど)。
プロムナードのようなテーマ、というよりもエニグマ的なものを思い浮かべました。

2曲目、一昨日はN響との競演でうひゃひゃ~だったトラーゼさんのピアノによる。でも今回はオケもロシアで気心知れてることもあるのでしょうか、やんちゃはやんちゃですが伸びやかで。舞台上、開演前からセンター若干左寄りになんか補修だかわからないけど80センチ×130センチ大のシートが張られていて何だろう?と思っていたのですが、トラーゼさんのステップ板だったんですね。
オケ、ピアノ、指揮とも自意識を保ったままでハイテンションな演奏を聞かせてくれました。オケのみなさんもやんややんや、とトラーゼさんに喝采を浴びせておりました。
昨日のマツーエフのアンコールもそうでしたが、ゲルギー、下手の壁にもたれかかってアンコールに聞き入っておりました。その姿のかっこいいことといったらもう・・・

3曲目、春の祭典。
聴くというか、「体験する」というほうが近いのでしょう。
美味しくいただき、大変満足いたしました、もうおなかいっぱい!
でもアンコールの選曲は心憎く、”別腹”にぴったりな、お洒落なのにすごい、と思わせる一曲でした。

半年間待ちに待った5日間(NHK音楽祭含む)がついに終わってしまいました。いまは脱力感でいっぱい。
明日1日、じっくりと余韻を楽しみたいと思います。
といっても思い返すのはやはり昨日のショスタコーヴィチ、マツーエフのすごさとか、あと悲愴や5番をマリインスキーで聞いたらどんなかんじだろう、という妄想なのですけど。

本日の客入りも昨日同様6~7割。でもいいんです。好きな人が聞きにくるのが一番かと。(ちなみに本日も某華道家の方がいらしていました。ゲルギーファンだったの?!)

これで2009年のお楽しみもほぼ終了。
あとはクールダウンで2,3のコンサートをきいたらおしまいです。
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by felice_vita | 2009-12-02 22:57 | 海外オケ

ゲルギエフ&マリインスキー ショスタコーヴィチ・プロ

今夜は大満足!これぞロシアの意地、ロシアの誇りです。こういうのを聴きたかった!

2009年12月1日(火)19:00@サントリーホール
ワレリー・ゲルギエフ指揮
マリインスキー歌劇場管弦楽団
ショスタコーヴィチ・プロ
オペラ『鼻』から
交響曲第1番 ヘ短調 op.10
ピアノ協奏曲第1番 Pf:デニス・マツーエフ
 ♪アンコール シチェドリン:ユモレスク
交響曲第10番 ホ短調 op.93

空席が目立ちましたが(サントリーホールによると当日券販売数200枚)、観客は本当にこれが聴きたくてやってきた人ばかりのようで、じっくりと聴き入っていました。空席多いほうがゲルギーは燃えるのか!?
(本日は某華道家の方もいらっしゃっておりました。ユンディ・リではなくマツーエフの方がお好きなのかしら。それともゲルギー目当てかな)

1曲目は打楽器のみ、初日ムソルグスキーの金管のみ、よりもこちらのほうがよほど盛り上がりました。
2曲目も順調、今日は期待できる!という予感がすでに確信に近くなる。
そして3曲目で一気にLift off!
当初予定されていたマクベス夫人の間奏曲からピアノ協奏曲へ変更、これが大当たり!
マツーエフ&ラッパ奏者、すごすぎ!超絶技巧の引き比べ合戦のようで、オケのメンバーもこの2人の演奏を時に煽り時にサポーターのように支える演奏。終わったとたん、もう、手が痛くなるほど一斉の拍手、拍手、拍手!
マツーエフ、すごいパワーなのに音がにごらない。大粒のダイヤで雪合戦してるよう。ラッパ奏者、まるで木管楽器でも演奏するように軽々とppをこなし切ないフレーズを聞かせる。ラストは太鼓連打のようにがっぷり四つにくんだままフィニッシュ!
ゲルギーは昨日のトレーゼさんのPf協奏曲とはまったく違い、2人の天才神業奏者を手中に納め、オケを完全にコントロール。嗚呼、Bravo(絶叫)!!!
ロシアの怪物が一堂に会したPf協奏曲1番でございましたよ。

休憩挟んで10番。
気合満点、聴くほうも楽章間での咳や物音が2楽章以降ぴったりと止み固唾を呑んで見守る。
こうなるとゲルギーの独壇場。
昨年のLSOプロコチクルスを髣髴させる、舞台上と客席が一緒になって音楽を作り出す環境はすっかり整えられた。
冷たい足音のようにザクザク迫る弦、百発百中のホルンはじめ金管、淡々と流れる木管が恐怖心をかえって煽り、打楽器がとどめをさす。これほどのショスタコーヴィチ、経験したことない。

ゲルギー&マリインスキーのコンビ、棒高跳びのイシンバエワを思い出す。世界陸上でのまさか、から蘇った不死鳥。ドーハの悲劇からジョホールバールの歓喜!(私もすっかりおかしくなっております)
これぞロシア!3日目にしてようやく出会えた、この感動!
ありがとうゲルギー!生きててよかった、やっぱショスタコ、最高!
昨日のN響、よかったーと思っていたけど今日みたいなのを経験するとやっぱ役者が違うなーと。
 
明日は春の祭典、客席まで一緒に踊っちゃうような熱演を期待しております。
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by felice_vita | 2009-12-01 23:22 | 海外オケ

ゲルギエフ&マリインスキー チャイコフスキー・プロ

ゲルギー2日目。本公演は完売。会場はユンディ・リ目当ての女性でいっぱい。この間のブルックナーとは客層まったく正反対であります。あと満席なところが昨日とまた違います。

2009年11月29日(日)14:00@サントリーホール
ワレリー・ゲルギエフ指揮
マリインスキー歌劇場管弦楽団
<チャイコフスキー・プロ>
序曲『1812年』 op.49
ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 op.23
 Pf:ユンディ・リ
交響曲第4番 ヘ短調 op.36
♪アンコール
「眠れる森の美女」より"ワルツ”
「くるみ割り人形」より”トレパーク”

オケのみなさん、ようやくひとところに落ち着くことができ疲れ度合いもちょっと違ったのでしょうか、清々しく?始まった1812年です。
で、この曲聴きながら思ったのであります。オケ、がんがん鳴ってるんですが何かが違う。それは何かといいますと、このところ立て続けに聴いたのはコンサート・オーケストラ、そしてマリインスキーは歌劇場付きオーケストラであるということです。
今日は聴衆もオケも昨日とは違ってかなりコンディションよく見えたのですが、それでも私が感じたのは、感情に訥々と訴えかけてくるのではなく、脳(視覚)に訴えかける音楽だな、と。昨日よかったのは本編「死の歌と踊り」、アンコールのオネーギン、いずれもオーケストラ単独で作り上げる音楽ではなく歌手やダンサーと一緒に作り上げるもの。
本日の演奏では、ピアノ協奏曲。
ソリストからオケがtuttiで音楽を引き継ぐ瞬間でオケにとても熱が入っていて、オペラでは歌手がアリアを歌い上げた後のオケの盛り上がりだったり、バレエならダンサーの驚異的な跳躍やターンといった見せ場でのそれというのでしょうか。
普通なら、音楽のツボでオケが盛り上げてそこで泣きそうになるところ、マリインスキーの場合その瞬間感情が切り離されて視覚的なもの、画が浮かぶのですよ。なまじ、ツボにはまりまくったヤンソンス&バイエルンのチャイ5が記憶に新しいだけに余計にその違いが鮮明で。
うまく表現できないのがもどかしいのですが、歌劇場の現場では、「このテンポでは踊れない」、「歌えない」といったところをオケが体質的、感覚的に理解していて、人間の動きや呼吸に合わせた演奏をし、かつ盛り上がるシーンでは、オケの前に歌手・ダンサーありきでそこを煽りたてるように少し冷静になった演奏をするように染み付いているのではないでしょうか。
今回のアンコール2曲もバレエ曲、演奏し始めたとたんにそこがコンサートホールではなくて歌劇場で華やかな衣装をつけたダンサーが踊っている画がありありと浮かびました。

と、勝手に自分なりに結論付けてみると、ゲルギー&マリインスキーの真価はこのサントリー4日間公演ではなく12/8のバレエに問うべき(行かないけど)、今回の4日間でもっとも期待できるのは最終日ストラヴィンスキーの春の祭典ではないか、ということです。
昨年の奇跡のプロコ・チクルスを今回に期待するのはそもそもお門違いと。

あと、オーケストラってヴァイオリンソリストにとってどの銘器を選ぶかにも似てるなぁと、これも1812振るゲルギー見ながら思ったですよ
ヴァイオリン名手が、長年弾いて相思相愛になっている楽器、だけどこの楽器だとさらに自分が進化するには不足だわ、というのと、ウン億するしなじむまで時間はかかるけどそれをクリアするとお互い丁々発止で更に次のステップにいける楽器。
ゲルギーにとっては前者がマリインスキー、後者がLSOとかVPOとか。

あ、ユンディ・リにまったく触れずに終わってしまいそうですが、彼の演奏初めて聴きましたが熱のこもった、というか熱にうかされているようなホットな演奏でした。

明日はNHK音楽祭、ゲルギー&N響です。
本日の終演後はサイン会あったようです。いつリハやるのか?当日かな?
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by felice_vita | 2009-11-29 18:06 | 海外オケ