カテゴリ:海外オケ( 55 )

常識を凌駕する第九 デュダメル指揮 シュターツカペレベルリン

2009年1月1日元旦 16:00@Unter den Linden
ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調op.25
指揮:グスターボ・デュダメル
管弦楽:STAATSKAPELLE BERLIN

f0041305_23433574.jpgいつもオペラを見る劇場で第九を聞く不思議。
舞台上にオケ、後ろに合唱。昨日のコンツェルトハウスもだが、残響はないが、劇場そのもののもつ不思議な空気感が音を包み込む。これだからやっぱり音楽は生できかなければ。


噂のデュダメル。うううううううーん、すごい。
なにがすごいって。
激情型とか、力任せとか、若者にありがちな指揮ではまったくもって、ない。
そしてアンダンテ、ラングサム、アダージョを存分に操るのだ。
第1楽章、第2楽章はきっちりとリズムを刻み特にテンポを揺らすこともない。驚いたのは3楽章、ちょうどJL機内のオーディオプログラムでデュダメル&シモンボリバールユースのマーラー5番、アダージェットを聞いたばかりの耳だったので、それを思い出し。
音楽が進むにつれ、周りの観客の様子が、なんだかハテナ。気になってみると、なんと涙をぬぐっているのですね。
そうだった。
ここはベルリン。
自由、という意味がまったくとり方が違うのだった。

4楽章、合唱が入ってからも、さすが劇場専属歌手によるソロ、そして鍛えられた合唱。4楽章は予想外のテンポ、それも後ろに行くほど歌の入る箇所はゆっくり、そして歌が終わった途端に猛烈に終極へ向かう。

音楽が終わったあとに驚くばかりの音声の空白、拍手が出ないのだ、気持ちが言葉にならなくて。
これまで「音楽の余韻を楽しむ」とか「感動のあまり拍手を忘れて」とか、いろいろあるのだけれど、今回のような言葉に出来ない無音声状態は初めて。
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本当はもっともっと書きたいのですが、pcのバッテリーの調子が悪く、いつダウンするかわからないのでこのあたりで。帰国後追記します

※2009.1.12追記
ソプラノ:Anna Samuil
アルト:Simone Schoeder
テノール:Roberto Sacca
バス:Christof Fischesser
合唱:Staatsopernchor

外国のソリストが歌う第九、私は1昨年の大フィルで初めて聞いたのですが、今回もそうだったのでちょっと書きますと、インテンポでは歌わないんですね。言葉、単語を優先してオペラ的、特に4楽章Brの歌いだしとTのマーチはレチタティーボで。
合唱は総勢約80名。女性の服装は上下とも黒です。私、合唱の白ブラウス、っていうのがどうも嫌で・・・ 今回のStaatsopernchorの女性、制服だと思います。胸元のVカットがみな同じでしたので。ちなみにスカート丈も同じ、床上20センチくらい?黒ロングではありません(笑)。
スタートが16時というせいか、オケも指揮者も男性はスーツです。ネクタイも思い思いの色柄で。

さて、指揮とオケです。
いくらオペラの舞台が広いといってもフルオーケストラに合唱が乗るとなると手狭です。ボーイングぎりぎりの配置です。でもって対向配置。
デュダメル、オケの求心力、音楽への集中力がすごい。譜面はなしで、局所局所で各パートに指示を出していきます。そして主旋律を際立たせるのではなく、同時になっている音の線もくっきり表現。スコアが目の前に見えるようです。2楽章、♪ドーレミファッミレッドレッド、ミーファソラッソファッミファッミ~♪はかなりリズムのキレを強調して若鮎のはねるのを連想させます。
4楽章の合唱が歌い終わってからのプレストはすさまじかった!スピードではなく、音の密度が高く、総重量の高い物体が大気圏を通過し地球上に一気に落下していくようです。
そして終わった後の静けさ。
4秒ほどの静寂。音楽に打たれて拍手できないのです。
デュダメル、噂以上にすごい指揮者です。もちろんstaatskapelleの演奏がまたすごいんですけど。

ところで歌詞はフライハイト、ではなくフロイデ、で歌われていました。
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by felice_vita | 2009-01-02 03:08 | 海外オケ

ジルベスターコンサート コンツェルトハウスオーケストラ

2008年12月31日19時
Silvester à la carte

演奏 Konzerthausorchester Berlin
指揮 Lothar Zagrosek
ソプラノ Sunhae Im

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コンツェルトハウス、美しいホールです。天井が高く、3階部分の高さが天井までの半分をちょっと超すくらい。天井からは豪華なシャンデリアが何本もつるされ、舞踏会の会場のようです。

コンツェルトハウス・ベルリン、弦が、特にチェロがすばらしいです。天国のチェロです。そしてコンミスはなんと日本人女性!(ミズ日下紗矢子。なんかうれしいですよね。しかもとっても美しい人だ!)
このコンサート、ジルベスターアラカルトと称され、当日にメニューが発表。構成は下記の通りでした。

Silvester "à la carte"

☆Amuse-gueule
Igor Strawinsky - Scherzo à la russe
☆Entrée
Pjotr Tschaikowsky - "Romeo und Julia" - Fantasieouvertüre
☆Premier Plat
Gioacchino Rossini - "Una voce poco fa" aus "Il barbiere di Siviglia"
und
Johann Strauß (Sohn) - "Mein Herr Marquis" aus "Die Fledermaus"
und
Eva Dell’Acqua Villanelle - "J’ai vu passer l’hirondelle"
☆Plat principal
Richard Strauss - "Don Juan" op. 20
☆Dessert
Pjotr Tschaikowsky - Walzer und Polonaise aus "Eugen Onegin"

天井がとにかく高いので、反響版もなにもなくとも音が自然に抜けていきます。なのに残響をあまり意識させない、鳴ったとたんに音が昇天していくのです。
特にすばらしかったのはR・シュトラウス。各パートがガンガン鳴らしてもうるさくならないのですね。指揮のツァグロゼックさん、手抜きをせずしっかり棒を振る方、しかも情熱的。
ソプラノ独唱は韓国人女性、アデーレ、ロジーナ、ぴったりです。音量はないけれどもよく通り、コロコロきれいに転がります。(あぁ、でもやっぱりこういうところで不思議と私愛国主義になるみたいで、独唱も日本人だったらなぁとちょっとくやしく思ったり(

全曲終わって指揮者、司会、ソプラノソリストがシャンパンで乾杯しお開きに。
時に21時、これからみんな年越し準備、私もホテルに戻って着替えてブランデンブルク門に向かったのですが、なんと閉鎖。結局フィルハーモニー近くまで行かないと入場できないみたいだったので早々に退散、帰りがけ食事をするところを探したのですがどこもすごい人で、結局ホテルで食事になりました。
そして日付が変わって0;00、一斉に花火が上がります。全然止まらない花火、窓いっぱいに広がって、この世の天国・・・一人で(っていうのがさびしいですけど)シャンパングラス片手に新年をお祝い。
2009年も良い年になりますように!
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by felice_vita | 2009-01-01 00:00 | 海外オケ

ゲルギエフ&ロンドン交響楽団(12/4)@サントリー

2008年12月4日(木)サントリーホール
ロンドン交響楽団 プロコフィエフ・チクルス
首席指揮者:ワレリー・ゲルギエフ

交響曲第3番 ハ短調 op.44
ピアノ協奏曲第3番  ハ長調 op.26
   ピアノ:アレクセイ・ヴォロディン
交響曲第4番 ハ長調 op.112(改訂版)

アンコール:「3つのオレンジの恋」より「マーチ」

あの音色が忘れられない。
当日券ありということで急遽終業後直行。今週でよかったよ。今までになかったくらい余裕で定時退社。
窓口で席選ぶときにはほぼ売り切れに見えるのだが入ってみると、私の前3席あいてるし、右は2つ、左も3つ空席。招待券配ったけど来てくれないってこと?2階席の下にあたる再後方3列は完全空席だが、おとついより入りは多いかな。
でも客席の雰囲気としては一昨日のほうがよかったかも。私の周りはどうも招待客というか動員客が多そうで・・・

音楽のお話。
やっぱり聴きにいってよかった!
3番。進化するゲルギエフの頭はさらにクールに、ハートはもっともっと熱い演奏を聴かせてくれました。妙なる現代的和声の調和。ひとりひとりの技術がものすごく高いんだ、しかも均質。
雨上がりの雲間からおりてきた水滴が光る1本のクモの糸のような弦の音色。ターナーのテムズ河描写を髣髴させる川面のさざなみのような均一なうねり。弦tuttiのピチカートは楽園の入り口で奏でられるハープの調べ。
ピアノのヴォロディン、1977年生まれの31歳。トッポジージョのような垂れたお目目がかわいらしく(失礼)、なのにピアノの前に座るとすごいんだな。ミシュラン三ツ星の寿司屋の大将のような貫禄。
で、ピアノもすごいがオケも容赦ない。お互いまったく譲らず最後の音まで一気に飛ばしきったかんじ。この協奏曲第3番、ちょうど1ヶ月前にネットラジオで聞いたたばかりで生で聞きたいと思っていたので、実にタイムリー。怒涛の最終コーダ!水泳北島の金メダルゴール時のように叫びたくなりました。
後半の4番。2楽章からは再びヴァイオリンtuttiのこれでもか、これでもか、と彩り豊かな音色が満載。泣きそうになりました。楽章間の緊張、今回も最高に心地よい。少々客入りは悪くても、演奏家としてはこういう演奏会っていいのではないかなぁ。
ラストにかけては、金管の咆哮、それも上手がトランペット、トロンボーン、チューバ、真ん中から下手がホルン、もう2段構えで重厚で完璧なタンギングによる音に包まれ、そこに明彩な弦、打楽器、木管が加わり、音符の疾風が客席にどどーっと押し寄せてきて、「激流に飲み込まれる」と思わず座席の背もたれに思いっきり背中をすりつけていました。
対向配置の計算が見事にドンピシャですな。ゲルギー天才。

はぁぁぁぁ。もうためいきしかありませんよ。金管もどれもすごいけど、やっぱりあの弦、ヴァイオリンの美しさったらほかにないです。
生きてて良かった。やはり音楽は一期一会。私の中では絶対に歴史に残る名演奏。
明日のチクルスラストにいけないのが悔しすぎる・・・なんで12月の金曜日にやるのさ!
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by felice_vita | 2008-12-04 22:47 | 海外オケ

ゲルギエフ&ロンドン交響楽団(12/2)@サントリー

2008年12月2日(火)サントリーホール
ロンドン交響楽団 プロコフィエフ・チクルス
首席指揮者:ワレリー・ゲルギエフ

交響曲第1番 ニ長調「古典交響曲」op.25
ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 op.19
  ヴァイオリン:ワディム・レーピン
交響曲第6番 変ホ短調 op.111

1番は小編成オケ、特にヴァイオリンの美しさが際立つ演奏。軽快に、陽気に。遊び心満載の演奏。この時点では「LSOって高音弦が美しいんだなぁ」。以前聴いたのは今から7年前の故・ロストロポーヴィチさん指揮の大阪シンフォニーホールだったのだが、それもハイレベルな演奏。東京にきてから、在京オケ、来日オケとも金管、木管ばかりに耳がいっておりあまり弦楽器を気にしたことがなかったのに、今日の演奏では拝聴一番?「ヴァイオリンがきれい!」 私の中では日本のオケでヴァイオリンが一等美しいのは大フィルなもので東京ではあまり心打たれるオケのヴァイオリンっていうのがなかっただけに、久しぶりにじっくりとヴァイオリンの音色に聴き惚れる。

ヴァイオリン協奏曲、美しい。レーピンの演奏ってこんなに繊細で優しいものなのか。生で聴くのは初めて。曲目にもよるのだろうけれど独奏もオケもとことん繊細さを追求したような演奏で、音の粒子のひとつひとつまで心配りされた演奏。
3楽章は、まるでサントリーホールが宇宙の無重力空間にスケープしたような錯覚を覚える浮遊感。演奏が終わりに近づき息をのむ客席、そして終わった途端幸福のため息が一斉にもれたのでした。
♪アンコール パガニーニ:「ヴェニスの謝肉祭」
これまた茶目っ気たっぷりだが超絶技巧の演奏。あっぱれ。

休憩をはさんで6番。
ここで天皇皇后両陛下がご臨席。皇后様のご臨席に居合わせたのはこれで3度目ですが天皇陛下ははじめて。これまで以上に警備も厳しくテレビカメラの数も多い。
ご着席されたところでゲルギー登場。
オケは大編成。
緊張感がいっそう高まる。
この1楽章のテーマ、中学校時代にシンセサイザーの編曲を聞いて、なんて宇宙的!という印象を受けたのですが、本物のプロコフィエフの音楽はもっともっともっとすごかった。
前半では軽快で、どちらかというと高音で聞かせる演奏だったのが俄然重厚さを増す。
気がつけば座席から身を乗り出して聴いており、やばい、と周りを見回すとかなりの数の聴衆も同じ姿勢。ここはどっぷり音楽につかるべし。
ゲルギエフの指揮、もっと外に熱を発するものという印象が強かったのだが、この曲だからか、LSOだからか、内に熱い音楽。スコアときっちり向かって、スコアの中に入り込み、そこにオーケストラを引っ張り込んでいるかのような深く理性的な音楽。指揮振りをみても絶対的にオケに信頼をおいているのか、パン生地をこねるように楽器の音を器に盛り込むかんじ。
音楽が進んでいくうちに、ステージの集中力がますます高まり、それにつられて客席の緊張感も異常なまでに高まる。楽章間に無駄な音をたてる聴衆も皆無。一種独特の演奏空間が生まれる。
演奏終わり、ブラボー以外、言葉が見つからない。
良い演奏、良い聴衆。演奏会の成功とはどちらも揃って生まれるものなのだ。

アンコールの「ロメオとジュリエット」からモンターギュ家とキャピュレット家も、もうアンコールというよりもメインディッシュの一皿。

なんと精神的に満たされる演奏会だったことか。じっくりと余韻を愉しみつつ、でもやっぱり内側からふつふつと沸いてくる興奮。眠れないわ。

客席に空席が目立ったのが残念だったけど、これぐらいのほうが音の響きを感じるにもよし、マナーのよい聴衆だったのがなおよし。
偉大なるゲルギー。純度を増す音楽。目が離せない。

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by felice_vita | 2008-12-02 22:55 | 海外オケ

サンクトペテルブルク・フィル チャイコフスキー・ガラ

本日はオペラシティです。

チャイコフスキー・ガラ
サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
指揮:ユーリ・テミルカーノフ

オペラ「エフゲニー・オネーギン」op.24からポロネーズ
ピアノ協奏曲第1番変ロ短調 op.23
 ピアノ:デニス・マツーエフ   ♪アンコール チャイコフスキー:四季 10月 秋の歌
ゆうつなセレナード op.26
 ヴァイオリン:庄司紗矢香

オペラ「スペードの女王」op.68からリーザのアリア”一体、何処から涙が” 
 ソプラノ:エカテリーナ・シェルバチェンコ
オペラ「エフゲニー・オネーギン」op.24から レンスキーのアリア”青春は遠く過ぎ去り”
 テノール:アンドリュー・グッドウィン
オペラ「イオランタ」op.69から 
 イオランタのアリオーソ”なぜなの?”
 イオランタとヴォデモンの二重唱”ワインをどうぞ~あなたが黙っている理由がわからないわ”

序曲「1812年」op.49

お目当てはさやかちゃんだったんですけど。
マツーエフ、すごすぎる・・・テクニックといい、求心力といい、表現力といい、なんといっていいのか分からないけどとにかくすごいのですよ。1発KOです。ノックアウトです。
この曲を完全に自分のものにして、オケまで自分のものにしていて。真珠が手のひらからこぼれるような優しさ、と思えば、大砲百台並べたような迫力、聴衆をぐいぐい自分の演奏に惹きこむ力。そしてなんて幸せそうにピアノを弾くのだろう!
まだ若いけどピアノ界のパヴァロッティとでもいうのか、彼が持つのは”陽”のオーラなんですよね。
一瞬たりとも目も耳も離せない、金メダルモノの演奏でした。
1975年生まれ、33歳。1998年のチャイコフスキーコンクールで優勝。10年たった今、すっごくアブラが乗ってる感じ。いいもの聴いたなぁ~
公式ウェブサイトはこちら http://matsuev.ru/

第3楽章の弦tutti、♪ラシララ~ファソファラミ~ファレ~シレラ”のメロディが今まで聴いたこの曲とずいぶん違って新鮮でした。ここって思いっきりロマンティックに鳴かせて引っ張るものだと思っていたのですけど、今回の演奏、一角獣に乗って静かな朝の森を駆け抜けるかんじ・・・とても爽やかでリズミカル。最初から最後まで気分爽快でした。

オペラはあんまり印象に残ってなくって。感想はスルー。
1812年、2人で叩きまくるグロッケンシュピールが面白かった!すっごい連打、なさそうであるリズム、難しいですよ、これ。なのにしっかりと鳴り響く教会の鐘鐘鐘、、、が目の前に浮かぶんですね。

今日のさやかちゃんのお衣装は、真っ赤なワンショルダーの上品なドレス。華奢なからだがさらに華奢に・・・

コンマス&そのお隣のおじ様、本日も素敵でした~♪
ホルンのおじさんがお休みだった・・・
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by felice_vita | 2008-11-10 22:56 | 海外オケ

サンクトペテルブルクフィル チャイコフスキーフェスティバル@サントリー

文句なしに今年最高のコンサートです。

サンクトペテルブルク・フィルハーモニー交響楽団
チャイコフスキー・フェスティバル テミルカーノフ70歳記念

ヴァイオリン協奏曲ニ長調 op35
交響曲第4番ヘ短調 op36

指揮:ユーリ・テミルカーノフ
ヴァイオリン:庄司紗矢香

本日の私のメイン、庄司さやかちゃんのチャイコン。
6月のオペラシティに続き2度目の皇后美智子様ご臨席に遭遇。今回は警備が厳しいこと!

庄司さやかチャン(やっぱり彼女はちゃんづけで呼びたい)を生で聴くのは初めて。テレビでみるようりずっと華奢です。ばら色のドレスがとってもお似合い。
1楽章はおなじみ、例の盛り上がる部分ではしっかり盛り上がり期待通り。さすが、と思ったのが2楽章。私にとってはここは小休止であんまり熱心に聴かないところなのに彼女の演奏はかゆいところに手が届くというか、隅々まで神経が行き届いた、決して手抜きをしないもの。そしてオケもまたそれに応えて。オケは和声を奏でるというよりもリズムを刻むパートといった役割。
さやかチャンのすごいのはしっかりオケを聴いてアンサンブルの中でのソロの役割をしっかり押さえている所といいましょうか。知性漂う演奏でした。パフォーマンスも大きくなくせいぜい軸足のバランスを替える程度。この曲、1楽章があまりにもメロディアスなのでそこにばかり着目してしまいますが、協奏曲は3楽章までしっかり演奏されてこそ1つの曲として完成するのですね。その好例となる見事な演奏でした。
アンコールはバッハの無伴奏、パルティータ”サラバンド”。おりしも昨日の新日本フィルのソリスト、イザベルさんと同じ。2人とも使用楽器がストラディなところも。これに関しては両者甲乙つけがたい。好みの問題ですね。どっちも好きです。
コンマスもその付近の人もでっかいから、さやかチャンがさらに華奢に見える。胸の高さくらい?

オケの面々見てるのもたのし。知ってるロシア名適当に当てはめて遊ぶの図。
フルートのイケメン兄ちゃんはアンドレイ、コンマスはロシア流アンドレ・リュウ、ピッコロ女性はタチアナ、ホルンの職人っぽいおっちゃんはイヴァン、コントラバスの真ん中のおっちゃんはピョートル。ファゴットにはラファエロ絵画から飛び出てきたような美しい青年、ホルン一番右はまだ20歳前にも思われる坊ちゃん。年齢もさまざまで視覚的にも面白いな。
第2部の演奏が妄想を誘ったのだが。。。日向薫トップのときの宝塚星組公演「戦争と平和」を思い出してしまった。

休憩挟んで第2部。私の中ではチャイコン聴ければもう満足、だったんですけど。
4番。すごい、すごい、すごいよ!!!
協奏曲では完全にソリストを立ててたんだわ。
テミルカーノフさんとオケの信頼関係をまざまざと見せ付けられた演奏。テミルカーノフさん、まったく大振りでなく、ところによってはまったく動作なし、アインザッツ、交通整理的な手振りのみで自由自在にオケを操り、またオケがそれに完全に応えているんですね。
私がようやくサントリーホールの残響になれたこともあると思うのですが、この残響を楽しみ、オケが操っているような感覚。一大抒情詩をみせつけるような圧倒的な支配。時に舞踏会に迷い込んだような、時に争いの悲劇の場に放り込まれたような、聞き手に追体験を味わわせる音楽。まずは金管パートのうまさにうっとり、やっぱり体格のよい民族の金管はすごいよなぁと思っていたら木管も、弦も文句なしだし。最後の最後でトランペットが勿体無かったけど・・・まぁ1回転んでもフィギュアなら高得点でるしさ。
西洋とはまったく異なる味わい。偉大なるロシア。
演奏が終わって、この感動をどう表現したらよいのか分からないほどの満足感。
こんなに拍手をし続けた演奏会にきたのはいつだっけ。
鳴り止まない拍手。
アンコール1、エルガーの愛の挨拶。これがまた郷愁を誘う名演奏、日本人の心の琴線に触れる演奏、「浜辺の歌」を聞いているような錯覚。
まだやまない拍手にアンコール2、くるみ割り人形。NHK音楽祭のN響と同じ、ですがこっちは本場、バレエの舞台が目の前で展開されているようなスピード感と高揚感。指揮はほとんどしていないのに近いのにまったく乱れない!!!間髪いれずにブラヴォーの拍手。
嗚呼。幸せとはこういうことをいうのね。
明日はオペラシティで悲愴等ありますが、さすがに2日連続で6時過ぎ退社ははばかられて・・・
チケット当日もあすようですので、ぜひぜひ足を運んでいただきたい!!!

テミルカーノフさんに感謝。
いつもは一人では飲まないのに、今日は帰りしなにシラーズ買って帰ってしまった。いまとっても幸せな気分です。
音楽って本当にいいもんですね。
10日にはガラコンにまいります。
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by felice_vita | 2008-11-04 23:14 | 海外オケ

ウィーンフィル クレメンス・ヘルスベルク楽団長講演会

数年前からウィーンフィル来日時にはされているという講演会。地方にいたから全然知らなかったけど・・・

クレメンス・ヘルスベルク楽団長講演会
「カラヤンとウィーンフィル」
「ウィーンフィルハーモニー協会創立100周年を迎えて」
@サントリーホール

レクチャー:クレメンス・ヘルスベルク
ゲストスピーカー:リッカルド・ムーティ

演奏
ヴァイオリン:ライナー・キュッヒル
ヴァイオリン:エクハルト・ザイフェルト
ヴィオラ:トビアス・リー
チェロ:ゲアハルト・イーベラー

ハイドン:弦楽四重奏曲 ハ長調 Hob.3-65から第1楽章
モーツァルト:弦楽四重奏曲 ハ長調 K465「不協和音」から第2楽章
フランツ・シュミット:弦楽四重奏曲 イ長調から第Ⅲ楽章
オットー・ニコライ:弦楽四重奏曲 変ロ長調

講演会ではウィーンフィルの歴史、そしてカラヤンとのおつきあい、ムーティによるさらにディープなカラヤン&ウィーンフィル談話、あーんど弦楽四重奏 終演は9時半というとってもお得で奥の深い内容。
ウィーンフィルの歴史の前にあってはムー帝でさえ霞んでしまうこのすごさ。
カラヤンに招聘されウィーン、ザルツブルクデビューを果たした若かりし帝王の記録。特にカラヤンが亡くなってすぐのザルツブルク音楽祭、カラヤンのたっての願い、「私のかわりに仮面舞踏会の指揮台に立つのはムーティにおいていない」という要請を、ムーティは「私には無理」といって辞去し、結局G・ショルティが指揮台にたって事なきをえた・・・という談話は、楽団長に請われてムーティが披露された貴重なお話。
演奏は、それはもう素晴らしいを通り越して夢の世界。私にとっては響きすぎるサントリーホールですが、弦楽四重奏という小編成には響きが増幅されて結構Goodな環境。
ウィーン、あぁ夢の街・・・とつぶやいてしまう優雅なひとときでありました。

これから全国ツアーでお忙しいウィーンフィル&ムーティ。
本公演は逃してしまいましたが、このような貴重な機会を提供してくれるサントリーホールに多謝。
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by felice_vita | 2008-09-18 01:31 | 海外オケ

チケット取り

本日はラトル&ベルリンフィルの売り出し日でございました。
私は今回はこっちはスルーだったので平静でいられましたが、狙ってた人はさぞ大変だったでしょうね。さきほどネットで見たら27日のC席を残して全日程完売。すごい。

で、私のほうはレーピン。
電話受付のが確実かと思い、10時から延々34分、オペラシティに電話し続けた末断念。
自宅に帰ってネットをみると全然OKじゃん、B席さえ。これからは電話よりネットにしようと硬く心に決めたのでした。
ついでにどうしようか迷っていたゲルギー&ロン響もええい!と購入。
ネットの買い物って支払った感覚が薄いからどんどん買えてしまう幻想にはまってしまう・・・気をつけねば。

秋からは海外オケが続々来日。しかし8月のさびしいことといったら。
公演があっても子供向けで行く気がしないし。
海外音楽祭に行くにはお金がないし。
自室で北京五輪観戦、といってもほぼ時差がないから夜しか見られないし。
五輪、時差あるところで開催してくれたほうがありがたいかも。
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by felice_vita | 2008-07-12 11:23 | 海外オケ

オラリー・エルツ指揮 ルツェルン交響楽団

早いもので6月も終わり。2008年も半分終わってしまったぁぁぁ

初サントリーホール、どこで下車すべきか迷った挙句、乗り換えがめんどうなので大江戸線1本で六本木まで行き約10分ほど歩く。でも「大阪~シンフォニーホール」に比べれば若干近いか。
で、アークヒルズ。緑、滝、カフェ、くつろぎの美空間。シンフォニー周辺もこれくらいの環境があれば・・・

2008年6月30日(月)19:00 @サントリーホール
オラリー・エルツ指揮 
ルツェルン交響楽団
ウェーバー :オペラ『魔弾の射手』序曲
ショパン :ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21
ブラームス :交響曲第1番 ハ短調 op.68
Pf:ニコライ・トカレフ

♪アンコール
シューベルト :楽興の時 第3番
バッハ/シロティ :前奏曲 ロ短調 ・・・ぴあの

シベリウス:悲しいワルツ
ブラームス :ハンガリー舞曲 第6番・・・おけ

ルツェルン交響楽団。スイスはルツェルン歌劇場の専属オーケストラでもある。1806年設立。
プログラムを見て得意とする領域、レパートリーって何だろう???と頭をひねる。オペラオケなので聞き物としては1曲目なのか?そして何ゆえショパンのピアコン??ブラ1はやっぱりご時勢???
と、たくさんのはてなを浮かべながらホールに向かったが。

サントリーホール、残響2.1秒。結構どころかかなーり長く感じる。
ベルリンのフィルハーモニー同様きっとどこの席できいてもはずれはない構造。ぶどう畑構造はたいしたものだ。

魔弾の射手。低音弦パート、というのではなく全体の弦パートの低音が美しい。管楽器が迫力。
オラリー・エルツさん、細身、手、長っ。
2曲目。ショパンのピアノ協奏曲Nr2。第1楽章途中から3楽章始まるまで夢うつつ。
トカレフ氏、かつての坊ちゃんカットで「トカレフ君」といわれた頃の名残はまったくなし。
これでもかってくらい完璧な演奏。まるでCD聴いてるみたいで私にはちょっと無機質。
昨日たまたまラジオでラン・ランのショパンNr1withLAフィル聞いたところ、演奏者はラン・ランと聞かずしても「もしやこれって郎朗か?!」というくらい彼の音は明るくキラキラ。聞いていて楽しくなるんだよな。ダントツの躍動感。そんな昨日の今日でショパンだからさぁ。。。

で、3曲目。
エルツ氏、指揮台の上で跳ねる、、動き回る!マトリックス~!?。最近こういうタイプ少なくなってたので妙に新鮮。
テンポは全体的に早め。
4楽章も最終ラウンド。魔弾では「長い」と感じていた残響を最大限に活かした演奏。
余韻にいつまでも浸っていたかった。
オーボエ、美しすぎる。すっげー名手。ホルン、頼むから日本のオケに来てくれ。

ルツェルン交響楽団、超不思議オケ。アンコールはノリノリ。浪花節でなく、カンタービレタイプでもなく、洗練されているわけでもない(失礼)、かといってドイツのように実直・質実剛健なわけでもないし・・・つかみどころのなさが却ってひきつけられるんだな。ニュータイプのオケ、とでもいうのか。

サントリーホール、ええなぁ。なんか外国に来た気分だ。でも一人はさびしいぞ。。。周辺によさげなお店がわんさとあるというのに。
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by felice_vita | 2008-06-30 23:32 | 海外オケ

ネットラジオの楽しみ

PCが使えなくなって何がつらかったかというとネットラジオが聞けないこと。

テレビのない生活2ヶ月目ですが天気予報もニュースもたいていネットでわかるので一向に不便は感じていない。ただサッカー日本代表戦のときだけはどうしようと思案しつつ、スポーツバーでも探すかなと。

で、朝起きてから出勤まで、そして帰宅してから就寝までお世話になっているのがネットで聞けるWCPE。ここは一日中クラシック!中継局が米国ノース・キャロライナなので英語の勉強にもなるし。それにCDばかりだと趣味に偏りがちなのが、こういうところだと自分では聞かないとってもいい曲に出会えたりする。最近ではフォーレのピアノ五重奏第3番。
そして日本時間の金曜日の朝8時からはオペラタイム!残念ながら15分ほどきいたところで出勤しなければならないのだけど、これはいいですよ^^。
きりのいいところまで聞きたいので出勤時間がぎりぎりになったりするのがたまに傷だけど。
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by felice_vita | 2008-05-19 21:17 | 海外オケ