新日本フィル 第446回定期@トリフォニー

音楽とはかくも個人の嗜好、主観に左右されるものなり。
先月の定期ではまったくダメだったので、私とホールとの相性が悪いのかとも思ったのだけど、今日は無問題。どうやら指揮者との相性らしい。(方々で大絶賛の上岡さんだけど私はダメみたい。来シーズンは日フィルでも客演あり。)

新日本フィルハーモニー交響楽団
トリフォニー・シリーズ
第446回定期演奏会

指揮:クリスティアン・アルミンク
ピアノ:ピョートル・アンデルシェフスキ
コンマス:崔 文洙

ワーグナー:歌劇『さまよえるオランダ人』序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 作品15
ワーグナー:
楽劇『ニーベルングの指輪』より
・『ラインの黄金』より「ワルハラへの神々の入城」
・『ワルキューレ』より「ワルキューレの騎行」
・『ジークフリート』より「森のささやき」
・『神々の黄昏』より「自己犠牲と救済の場」

アルミンク王子、ワーグナーお得意なのか(私は新参者なので知らない)、のっけのオランダ人からぐっと会場の空気をとらえ奏者・観客とも演奏へ持っていく。パート間のバランスもとてもよく、金管が咆哮してもびくともしない音楽。いいぞ!

ベートーヴェンのピアノソロ、アンデルシェフスキさん。1968年ワルシャワにポーランド人、ハンガリー人の両親のもとに生まれる。
ピアノの音色は無邪気で優しく、演奏はとても自由。ベートーヴェンというよりもモーツァルト、いや、モーツァルトというよりもジャズを聴いているみたい。遊び心に溢れ、おおらか。オケとの相性もGood。なんともお洒落なベートーヴェンでした。彼の音、誰にも真似できない。夢の世界で聴くピアノってこんな音なのかな。
アンコールはバルトーク 「チーク地方の3つのハンガリー民謡」、初めて耳にする曲だが、とってもイージーリスニング。バルトークってこんなアンニュイな曲かく人だったの?それともピアニストの力量?
癒し系のCDに入ってそうな心が洗われる夜聞くにはぴったりの曲。

休憩挟んでリング。
各劇から1曲ずつ、間に拍手なし。4曲終わってみると、気分的には4夜通しで見た(聴いた)気分になるから不思議。オペラ自体にいきなり入る前に、こういうところから入っていくとワーグナーもとっつきやすいかもしれない。私はいきなりオペラから入り、しかも事前予習なしで見てしまったものだから(ワーグナーの初生オペラはパルジファル。リングとかトリスタンならまだしもいきなりこれだった)、間に拍手が無い、イタリアものとまったく異質の途切れなく進む音楽に、どう反応してよいやら右往左往してしまったのだった。
ジークフリート、森のささやきのハミングバードを奏でるクラリネット、フルート、オーボエが下手な歌で聴くよりも効果的。新日はメンバー配置図があるので便利。クラ澤村さん、フルート白尾さん、オーボエ古部さん、音のバトンリレー大成功。
ティムパニの早打ち、すごい。リズム感の無い私には神業。しかも2台並んで動きもシンクロとなると音的にも視覚的にもインパクト大。

あまり期待してなかったのに、思いのほか大満足の公演でした。

ところで最近、音楽の国以外の出身の音楽家が目立ちますね。北欧、バルト三国、旧東側。
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by felice_vita | 2009-05-30 19:40 | 国内オケ
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