自然現象の美とクラシック音楽の共通点

休み中にいくつかたまっていた本を読み終わった。
元来が100%文科系頭のため、数学はルート計算の時点で、理科系は化学式から早々にドロップアウトしてしまった人間にとって、理数系への憧れとコンプレックスは果てしないものがある。

曽我文宣氏著 『自然科学の鑑賞』丸善ブックス

読後もまだまだ理解率からいえば全体の10%程度なのであるが、あちこちに文系人間からみて憧憬以外の何ものでもないエッセンス、偉人、名著が散りばめられており、読みたいと思わされる。

特に私がすごい、と思ったのは、数学者の人生、宇宙科学、パラドックスのくだりであるが、全体を通していえるのが自然科学、自然の不思議と美しさである。
「自然は常に単純で美しい」(アインシュタイン)、「宇宙の森羅万象の変幻はまことに極まりない。それは驚くべく複雑であるとともに、また驚くべく感嘆である」(久保亮五『統計力学』)、といった科学者の精神。

ここでふと思い立ったのが
”クラシック音楽はなぜ時代を経てこのように愛されるのか”、”モーツァルトの人気の秘密”
である。

複雑に見える自然現象であるほど単純な計算式、理論で説明できる、ということは、クラシック音楽についても同様のことがいえるのではないか。
単純だから美しい。自然に手を加えれば加えるほど、人工的なものになればなるほど健康被害をもたらしたりするのと同様、古典からはじまったクラシックそして絵画も近代、現代、コンテンポラリーとなってくると奇をてらったものが多くなり、観客・鑑賞者に必ずしも快感を与えるものではなくなる。

これから先も、自然を美しいと感じる感覚を人は失わないだろう。そうとすれば、クラシック音楽が廃れることもないのではないだろうか。
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by felice_vita | 2006-05-07 21:05 | 読書
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