一昨年のスケジュール帳をめくったところ、同日6月4日の開催。
大植さんの第二の現場、ハノーファーから今年もやってきたハノーファー北ドイツ放送フィル。2年前より確実に実力アップです。 演目はオール・ワーグナー。 1.リエンツィ序曲 2.ジークフリート牧歌 3.楽劇「ヴァルキューレ」第1幕 演奏会形式 一昨年は第1曲目がタンホイザーで、異常なまでに期待値が高かったため1曲目では「あれれ?」だったがブラームスからはいけいけドンドンの大熱演。どうやらハノーファー北ドイツ放送フィルはエンジンかかってからが遅いみたいで。今年も”リエンツィ”は軽くジョブ(でも名曲だ、とはわかる)、そして休憩挟んだヴァルキューレはもう、すごいのなんのって。 すごかった「ヴァルキューレ」。 演奏会形式で1幕のみなのだが、恐れ入った。歌手はテノール・ソプラノ・バスの3名のみが、オケの前で歌うパターンなのだが、演奏会形式とはとても思えない。私にはワーグナーの描いた風景が見えました。特に佳境の、ジークムントが霊剣ノートゥングを抜くシーン、きっと観客すべて霊剣が見えていたのではないでしょうか。 オーケストラの演奏が分かる、けれどもソリストも際立つ。 歌詞がなくても、的確・確実に作られた音楽さえあれば十分理解でき感動を与えられるということがわかった演奏会でした。 ワーグナー歌いは大変だ、とも再認識しました。なんせ歌いっぱなし。 アンコールは待ってましたの「ヴァルキューレの騎行」そしておまけにするにはもったいない、プログラム掲載もありあり、の「ジークフリートの死」。贅沢すぎるアンコールです。 大植さんには是非、再びバイロイトでオケピットに立っていただきたい。 贅沢な一夜でした。
by felice_vita
| 2006-06-04 22:10
| 海外オケ
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